2007年 4月~6月

■2007/06/09 五感生かして街づくり 「感覚環境」でシンポ開催
水や風を生かしたヒートアイランド対策など、人間の五感を重視した生活空間について考える「感覚環境の街づくりシンポジウム」が9日、都内で開かれた。
環境省などの主催、全国地方新聞社連合会の後援で、各分野の専門家らが意見を交わした。
この中で、環境省水・大気環境局の竹本和彦局長は 「悪臭や騒音といった課題への対処だけでなく、花木の香りや風、水の音などより良い環境を積極的に生かす必要がある」と報告。
具体例として、ビルの屋上緑化や、保水性のある道路舗装でヒートアイランド現象を緩和する東京駅周辺の再開発事業の試みや、商店街の街路樹などに香りの良い植物を植える長野県松本市の取り組みが紹介された。

■2007/06/05 小型風力発電機、寺の境内設置
阿賀野市保田の林昌寺(藤田浩雄住職)境内に、高さ6メートルの支柱に青い縦羽根を付けた小型風力発電機がこのほど完成した。
「ここ安田地域の特徴である『だしの風』を活用し、あちこちに風車が立つ、自然と共生する楽しいふるさとにしたい」と、今春教職を退職した藤田住職が、30年来の夢を形にするため、退職金をつぎ込んだ。
総工費は約550万円。夢の実現には地域の多くの賛同者が必要だ。市民への“啓発”を期待して、定期市が立つ道路沿いに建てた。檀家(だんか)を誘ったり、市と10社ほどの地元企業を勧誘で回ったりしたが「高額だし、なかなか難しい」という。
発生した電力は参道を照らす外灯に使い、非常用電源にもなる。ゆくゆくは境内でボタンを押すとお経が流れる装置や、インターネットで境内の様子を中継するような企ても心に温めている。
「まずは成功させたい。そうすればみなさん関心を持ってくれる」と意気込む。

■2007/05/28 オフィスビル屋上の風で発電
ジーエイチクラフト(静岡県御殿場市)は、オフィスビルの屋上に据え付けるタイプの風力発電システムを実用化し、受注活動を開始した。都市部のビル屋上に吹く風で直径約5メートルのブレードを回し、ビルで使用する電力の一部を賄うことができる。こうした屋上設置用の本格的な風力発電システムは、わが国で初めてという。
同社は先端複合材料と航空・船舶分野の技術に定評があり、国際ヨットレース「アメリカズカップ」に参戦した日本チーム艇を製作したことで知られる。
この風力発電システムは、ビルの屋上に設置する関係上、形状などが大きく異なっている。山間地などに設置される一般的な風力発電機はブレードがむき出しなのに対し、円形のダクトの内側をブレードが回転する仕組み。この方式の場合、集風や整流効果が高くなり、効率的な発電が行える利点がある。また、安全性も高く騒音を抑える働きもある。ブレード先端がダクトに隠れるために、落雷防止にもつながる。
使っている材料は航空機やF1マシンにも用いられ、軽量なうえに強度や剛性などに優れる炭素繊維強化樹脂(CFRP)。これらにより都市部のビル屋上への据え付けを可能にした。
同社では今後、経済性を高めるためにコスト低減に取り組む。この風力発電システムは発電出力10キロワットで、価格が1基約1000万円(工事費別)。

■2007/05/22 「環境効果証書」すぐ完売 静岡の風力発電施設「風電君」
静岡市が駿河区中島の風力発電施設「風電君」が生み出す二酸化炭素(CO2)削減の貢献分を証書にして売却する「グリーン電力証書システム促進事業」に乗り出したところ、わずか1カ月で完売状態になった。同事業への取り組みは県内の自治体では初めて。人気の背景には、風車に象徴されるクリーンなイメージを環境PRに活用したいという企業の需要の高まりがあるようだ。
第三者機関のグリーン電力認証機構が風電君を「グリーン電力発電機関」に認定したのを受け、市は3月末、環境問題への取り組みをアピールしたい企業にこの証書の売却を仲介する日本自然エネルギー(東京都中央区)と売却業務の委託契約を交わした。
同社が年間150万キロワット時分、二酸化炭素削減量に換算すると約590トン分の証書を発行したところ、すぐに県内の製造業など2社、県外の4社が購入を決めた。一般的には購入額は企業規模によって異なり、数十万円から数100万円という。風電君の売却による収入は年間約300万円。市は環境カウンセラーを講師として中学校に派遣するなどの環境教育に充て、電力は従来通り同センターで消費する。
風電君は市中島浄化センターの電力供給施設として平成16年にセンター南側の海岸沿いに建設された。高さ約100メートルの風車が稼働し、17年は165万キロワット時、18年は163万キロワット時を発電した。

■2007/05/19 浜辺に巨大砂像、柏崎「風の陣」
「2007かしわざき風の陣」が19日、柏崎市のみなとまち海浜公園などで始まった。海を楽しむ恒例のイベントで、同公園のビーチには砂を使った彫刻「サンドクラフト」の砂の像10基余りが初めて登場し、来場者を喜ばせていた。「サンドクラフト」は柏崎青年会議所が創立50周年記念事業として企画した。砂の像の一つ、ギリシャ神話の海の神をかたどった「ポセイドン」は東京で活躍する彫刻家保坂俊彦さん(33)が7日から制作を始め、19日昼すぎに完成。来場者は興味深そうに眺めたり、携帯電話のカメラに収めたりしていた。 風の陣は20日まで。

■2007/05/17 内蒙古、風力発電設備容量が全国一に
内蒙古自治区は数年来、国の再生可能エネルギー推進という好機をとらえ、風力発電の規模を拡大し、風力発電設備容量は全国一となった。「内蒙古日報」が伝えた。最新のデータでは、2006年末時点での内蒙古全体の風力発電設備容量は60万キロワットで、23.2%を占めて全国トップに立っている。
自治区の風力発電産業の拡大で、自治区全体の風車製造業も発展している。ドイツのフレンダー社、新疆金風科技公司などの大型機械メーカーが内蒙古に進出している。

■2007/05/04 風力発電が野鳥に及ぼす影響についての資料集(日本野鳥の会が発刊)
日本野鳥の会(本部・東京、柳生博会長)は、風力発電施設が鳥類に与える影響について、欧米の野鳥や環境問題の研究者の論文、日本での視察報告などをまとめた資料集「野鳥と風車」を発刊した。
盛り込んだ資料は計八編。風力発電施設への野鳥の衝突事故(バードストライク)の欧米での被害事例や、風車の立地状況と衝突の危険性との関係についての検証など。
スペインのある風車群では年間四百羽以上のシロエリハゲワシの衝突事故が推定されるという報告や、風車の羽根一枚を黒に、残り二枚を白にすると猛禽類の一種、アメリカチョウゲンボウが認識しやすくなるという米国の実験結果なども掲載されている。
また、昨年十一月に米国の研究者が行った根室と稚内の視察報告では、一部の風車が鳥の飛来しそうな場所に設置されていることや、ライトアップが小鳥を風車に引き寄せてしまう可能性があることを指摘。「鳥の事故死の定期的調査が不可欠」としている。
日本野鳥の会は「国内でも科学的な知見を早急に整理し、(風車設置の際の)法律・制度を整備する必要がある」としている。
資料集はA4判二百四十八ページ。三千円。千冊を作製した。一般にも販売する。問い合わせは日本野鳥の会自然保護室まで。

■2007/05/01 日本自然エネルギー「グリーン電力証書システム」契約、100件突破
東京電力系の日本自然エネルギー(東京都中央区、三野社長)によると、「グリーン電力証書システム」の契約数が合計で104社・団体となり初めて100の大台を超えた。104社・団体を合わせた総計契約量は年7030万キロワット時と、一般家庭約1万9500軒分の電力消費量に相当する。CO2の削減効果は2万7300トンとなる。
同社が推進するグリーン電力証書は、自然エネルギーによる発電を受託してグリーン電力証書を発行する環境対応事業で、06年度は新たに30社・団体と既契約2社との間で年1456万キロワット時の契約を締結した。
新規契約はニチレイが100万キロワット時、森永乳業神戸工場が50万キロワット時、石川島検査計測(東京都品川区)が25万キロワット時、東海理化が10万キロワット時などで、いずれもバイオマス発電での契約となる。またミクシィは、風力やバイオマスなどグリーン電力で動く環境対応型インターネットサービス事業となる。新規契約発電設備は南国興産バイオマス発電設備(宮崎)の1980キロワット、静岡市風力発電設備の1500キロワットなど3設備。

■2007/04/27 環境ビジネス、中小企業 大阪で40社、滋賀で39社など

■2007/04/26 ラブロック博士へ、公開質問状
グリーンピース・ジャパンら日本のNGO・市民14団体が送付
国際環境保護団体グリーンピース・ジャパン、気候ネットワーク、原子力資料情報室など、気候変動や原子力、環境、エネルギーなどの問題に取り組む日本のNGO・市民14団体(核燃サイクル阻止一万人原告団、環境エネルギー政策研究所、気候ネットワーク、グローバルピースキャンペーン、グリーンアクション、グリーンピース・ジャパン、原子力資料情報室、原水爆禁止日本国民会議、太陽光・風力発電トラスト、日本消費者連盟、ピースフードアクションnet.いるふぁ、ピースボート、ふぇみん・婦人民主クラブ、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会)は、イギリスの地球科学者ジェームズ・ラブロック博士に宛てて、「地球温暖化問題と原子力の関わりについての公開質問状」を送付した。
ラブロック博士は著書『ガイアの復讐』や新聞への寄稿のなかで、「気候変動を生き抜くため原子力を最大限に活用する」よう説き、日本政府や原子力文化振興財団がホームページや新聞意見広告のなかでその意見を大きく取り上げることにより、国民に原子力への理解を求めるための宣伝に使われている。
公公開質問状では以下の8項目についてラブロック博士の考えを質すとともに、各項目に対し、原子力は地球温暖化対策に役立たない、との日本のNGOの見解を表明している。質問項目は以下の通り。

  1. 原子力が「特効薬」としての役割を果たすには、世界全体でいつ頃までに何基の原発が運転している必要があると考えるか?
  2. チェルノブイリ原発事故(1986年)や東海村の臨界事故(1999年)のような事故は、今後二度と起きないと思うか?
  3. 原発の運転にともなって増大する低・中・高レベル放射性廃棄物は、どのように処分すべきだと考えるか?
  4. 核拡散やテロの危険については、どのように考えるのか?
  5. 原子力への圧倒的優遇策が、他のエネルギー源の開発と導入を圧迫していることを知っているか。
  6. 核分裂エネルギーは核融合エネルギーが実用化されるまでの“つなぎ”とのことだが、核融合発電が、全国の電力網に電力を供給するのは、いつ頃と見込んでいるか。
  7. 自然(再生可能)エネルギーを非現実的とする根拠は何か。
  8. より確実で、より安全な地球温暖化対策は存在するが、それでも原子力は不可欠なのか。

「原子力を国内外で拡大すれば、世界のエネルギー消費がさらに増大し、地球温暖化防止に逆行する」と、グリーンピース・ジャパン事務局長の星川淳は述べ、「ガイア仮説の提唱者が自然環境と人類社会の両方を悪化させるような提言をしていることは極めて遺憾。私たちの貴重な時間と限られた資金は、より確実で安全な自然エネルギーの導入促進と省エネ対策に当てるべきだ」と、強調している。

■2007/04/19 蓄電池併設 国内最大級34基の風力発電 青森・六ケ所に今月着工
日本風力開発(東京)の子会社・二又風力開発(青森県六ケ所村)は六ケ所村尾駮に、総出力5万1000キロワットの風力発電施設を建設する。出力は国内最大級で、出力を制御する蓄電池を国内の風力発電で初めて併設する。今月中に着工し、2008年3月の完成を目指す。工事費は約220億円で、東北電力グループの電気設備工事業ユアテック(仙台市)が受注した。
風車は34基で出力は各1500キロワット。総出力は郡山布引高原風力発電所(福島県郡山市、6万5980キロワット)、宗谷岬ウィンドファーム(北海道稚内市、5万7000キロワット)に次ぐ規模で、東北電力に売電する。
併設する蓄電池は寿命が長くて耐久性に優れるナトリウム硫黄電池で、3万4000キロワットの出力がある。発電した電力を蓄え、出力が安定しない時間帯に送電し、気象条件で出力が変わりやすい風力発電の欠点を補う。併設には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けた。
六ケ所村では、日本風力開発の別の子会社が22基(総出力3万2850キロワット)の風力発電施設を稼働させている。

■2007/04/16 騒音で苦情 風力発電用20基中4基 夜間運転停止に
伊方町(愛媛県)の佐田岬半島の尾根沿いに、第三セクターの「三崎ウィンド・パワー」 (名取顕二社長) が設置した風力発電用の風車20基のうち4基が、住民からの騒音への苦情を受けて夜間に運転できない状態が続いている。住民の間には移設や撤去を求める声もあり、事態打開のメドは立っていない。
20基は同町の与侈(よぼこり) から串地区までの約4キロの区間にある。丸紅と四国電力、伊方町などが出資して設立した三崎ウィンド・パワーが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) の補助を受け、約47億円をかけて建設。昨年12月に試運転を開始し、今年2月末に完成。3月1日から営業運転を始めた。
1基当たりの出力は1千キロワット。一般家庭で約1万4千世帯分の年間5千万キロワット時を発電し、四国電力に売電している。年間の売り上げ見込みは約5億円。
騒音に対する苦情は、設置区間のほぼ中間にある11~14号機のすぐ下にある宇和海側集落の灘とサザエバヤ地区の住民が訴えている。住民によると、昨年12月に試運転が始まると共に発電機の「ブーン」 という音や「グワン、グワン」 という風車が風を切る大きな音が発生するようになった。テレビの音が聞こえないほどの音量といい、昨年末に町に善処を申し入れた。
その後も、「眠れない」 「騒音で体調を崩した」 などと訴える住民が相次ぎ、両地区と会社や町の担当者が協議。当面、11~14号の4基について午後6時から翌朝8時まで運転を止めることで合意したという。
町によると、4基のうち3基は営業運転を開始した当日の3月1日から、残る1基も10日後から夜間の運転を止めた。
12号機の約200メートル下に住む農業、大岩康久さん(44) は「測音器で調べたら最大で60デシベル、平均して50デシベル以上あった。これは飛行場の滑走路や新幹線が時速200キロ前後で走るのと等しい騒音。会社側はフル稼働させてほしいと言ってくるが、現状ではとても認められない。別の場所への建て替えや撤去も申し入れている」 と話している。
こうした騒音のトラブルは、兵庫県の淡路島で第三セクターが設置した風車などをめぐっても起きている。

 

NPO法人風のホームページ: 2007年 4月~6月
http://kaze-net.jp/npo//article.php/20090516110233191